2013年10月23日水曜日

訪問リハもっとも強化すべき教育内容は「病態把握・リスク管理」 

理学療法学.2013;40:378-385より


メモ

訪問リハの実践家から、もっとも強化すべき教育内容は「病態把握・リスク管理」

臨床実習は、実習指導者が行う評価・プログラム実施を手伝うといった現場を体験する実習が必要

育成すべき能力-対象者の心理と文化的背景をふまえた人間理解と、対象者を尊重した対人技能、対象者の多様性を理解し、包括的に評価と対応ができる専門技能、地域包括ケアシステムにおけるリハビリテーション専門職の役割理解と連携のためのコミュニケーション能力




訪問リハビリテーションの教育プログラム構築に向けた調査報告
上岡裕美子・他


目的


訪問リハの理学療法士の育成に、訪問リハ実践家からみて必要な教育内容を明らかにする



対象と方法


質問紙調査、回答165(回収率47%)のうち訪問リハ従事経験がある56人。



結果


教育内容は75%が不十分と認識。強化が必要な教育内容としては「病態把握・リスク管理」が飛びぬけて多い。次いで「目標設定」、「他職種・他機関との連携」「社会活動・生活の質向上への知識・支援技術」。臨床実習は、実習指導者が行う評価・プログラム実施を手伝う。学生の能力については質的データ分析の結果3カテゴリーが形成された。



結論


訪問リハの教育を強化するための一つの目安が得られた。



by mlinksva

2013年10月22日火曜日

ペダリング運動と治療的電気刺激の併用が回復期脳卒中片麻痺患者の歩行能力へ及ぼす影響 理学療法学.2013;40

ペダリング運動と治療的電気刺激の併用は、脳卒中片麻痺患者の歩行能力を向上させるとの結果です。シングルケーススタディ。



めも

ペダリング運動と治療的電気刺激を併用した2症例のみで最大歩行速度に有意な改善を認めた。ペダリング運動の効果である左右対称性の筋活動促通と治療的電気刺激の効果だる随意運動を改善することの相乗効果によるものだと考えられる。




ペダリング運動と治療的電気刺激の併用が回復期脳卒中片麻痺患者の歩行能力へ及ぼす影響
―シングルケースデザインによる検討―
松永 玄・他


目的

片麻痺患者。ペダリング運動中に電気刺激を行うことで、交互運動の改善に伴う歩行能力の改善効果が得られるか?


方法

6名。ペダリング運動と治療的電気刺激の併用、ペダリング運動のみ、治療的電気刺激のみ。シングルケースデザインA-B-A-B。非介入期A:5日間。介入期B:5日間。最大歩行速度、歩行率、重複歩距離。初期と最終で下肢伸展トルク測定


結果


ペダリング運動と治療的電気刺激の併用した2症例のみで非介入期と比較して介入期の最大歩行速度に有意な改善を認めた。


結論

ペダリング運動と治療的電気刺激の併用は、脳卒中片麻痺患者の歩行能力を向上させる可能性がある。


by ell brown

2013年10月21日月曜日

Binswanger病によるパーキソニズムを呈した症例に対するバランスボールを用いたリズム運動の効果 理学療法学.2013;40

この症例研究の内容はBinswanger病によるパーキソニズムに対して、バランスボールを用いたリズム運動が有効。歩行速度に対しての効果は認めなかったが、今回のリズム刺激が達がり動作に志向が強かったためかもしれない。

この研究のデザインは、臨床場面で症例研究しようとする際の参考になると思った。



メモ

介入による即時的効果では、立ち上がり時間の改善が得られた。パーキンソン病患者では大脳基底核を経由した内発性随意運動が障害されるが、音リズム刺激などの外側運動前野を経由した外発性随意運動を用いることで運動の発現に必要なきっかけを作ることができると考えられている。


Binswanger病によるパーキソニズムを呈した症例に対するバランスボールを用いたリズム運動の効果
近藤美緒・他


目的

Binswanger病によるパーキソニズムによる動作障害に対してバランスボールを用いたリズム運動の有効性の検討。


対象と方法

60歳台 男性。 研究デザインはA-B-A-B型Single subject study。操作導入期はバランスボールを用いたリズム運動の後立ち上がり動作を繰り返し。非導入期は立ち上がり練習反復。評価項目は立ち上がり時間、歩行速度、FIM、UPDRS


結果

立ち上がり時間は操作導入期において反復動作前後で有意な改善を認めた(p<0.05)。Single-middle lineによる立ち上がり時間の変化の比較では、操作導入期において有意な改善を認めた(p<0.05)。歩行速度、FIM、UPDRSに有意な差は認めなかった。


結論

Binswanger病によるパーキソニズム患者に対して、バランスボールを用いたリズム運動により立ち上がり時間が短縮。効果として、動作開始までの反応時間の短縮と座位姿勢の安定性向上を示唆。



by Sharon Mollerus

2013年10月20日日曜日

半月板を介在して荷重を担う軟骨の組織学的、力学的特性 理学療法学.2013;40

豚軟骨にて半月板に被覆された軟骨と非被覆軟骨を比較。膝軟骨は、半月板損傷、半月板切除術後に局所的な変化を生じやすくなるのは理解しやすいところ。


・メモ

膝軟骨は、半月板損傷、半月板切除術後に局所的な変化を生じやすくなる。

軟骨組織に対して適度な力学的負荷は軟骨保護に働く可能性が基礎研究結果から指摘。

臨床現場で膝関節面にどの程度の力学的負荷が加わっているかを定量化する方法は未確立。

半月板損傷や半月板切除術後の理学療法では、術後急性期の段階から加わる力学的負荷を考慮する。

しゃがみこみ動作等の深屈曲位では脛骨の接触面積は半月板に依存する割合が増大する。半月板後角周辺の切除あるいは損傷によって後方の被覆部軟骨が直接荷重を受けるような際には特に注意を要する。




理学療法学第40巻第5号 355-363頁(2013年)
飯島弘貴 青山朋樹 他


【目的】
半月板に被覆された軟骨と非被覆軟骨との力学的特性と組織学的所見の検証。


【方法】
豚膝関節の内外側関節面における被覆部軟骨、非被覆部軟骨から骨軟骨プラグを採取。


【結果】
被覆された軟骨の方が圧縮負荷に対する変化量が大きく、サフラニンO染色性は低い。表層コラーゲン繊維の密度が低い。

【結論】
日常的に半月板を介在して荷重を受けていた被覆部軟骨は軟骨基質成分に乏しく、半月板切除後に被覆部軟骨が直接荷重を強いられると局所的に大きな変形を生じる可能性がある。


by Ali Smiles :)

2013年10月19日土曜日

社会保障局の障害決定に対するコンピュータ適応可能な身体的機能Instrumentの開発:Arch Phys Med Rehabil. 2013 Sep

米国の社会保障局の障害評価の目的に関連する身体機能の新たな計測手段を開発するための内容です。

Development of a Computer-Adaptive Physical Function Instrument for Social Security Administration Disability Determination

Arch Phys Med Rehabil. 2013 Sep;94(9):1661-9. doi: 10.1016/j.apmr.2013.03.021. Epub 2013 Apr 8.

社会保障局の障害決定に対するコンピュータ適応可能な身体的機能Instrumentの開発


Abstract
Objectives
社会保障局(SSA)障害プログラム、SSA身体機能(SSA-PF)道具のための身体機能を評価するinstrumentを開発し、テストする。
項目反応理論( IRT )分析はいかに使用される、 1)前因子分析で特定された要因のそれぞれについて、調整されたアイテム·バンクを作成する。(2)各スケール内の項目の適合性を評価、 3)個々のコンピュータ適応型別各スケールのテスト(CAT)用のinstrumentsの開発、(4)初期の心理テストの管理。

Design
横断的データ収集;IRT分析;CATシミュレーション。

Setting
電話およびインターネット調査。

Participants
2つのサンプル:
SSA請求者(n=1017)、米国の一般かつ成人(n=999)

Interventions
None.

Main Outcome Measures
モデル適合統計、相関性および信頼度係数。

Results
IRT分析の結果は5つの一次元SSA-PFスケール:
合計102のアイテム用、Changing & Maintaining Body Position, Whole Body Mobility, Upper Body Function, Upper Extremity Fine Motor, and Wheelchair Mobility
IGHCAT精度がシミュレートされたCATスコアとフルアイテムバンクからのものとの間には強い相関関係があった。
シミュレートされたCATを十分なアイテム銀行と比較するとすぐに、信頼度または精度の損失は、ほとんど各スケールのより低いところと、より上部の範囲の場合以外は有意な差はなかった。年齢または性別までにレスポンス・パターンの有意な差はなかった。
SSA請求者のスコアの分布は、米国成人のサンプルと比較して各スケールの下端にシフトした。

Conclusions
SSA-PF instrumentは、SSA障害プログラムに当てはまる大人の身体機能の測定に重要な新しい方法論として寄与します。
事前評価は、SSA-PF instrumentが各内容の領域の中でcoverageの相当な幅を達成し、注目すべき精神測定特性を明らかにする。